オリンピックも始まり、皆さんも毎日かなりの時間TVの前でお過ごしの事と思います。今年カナダのバンクーバーで開催されているオリンピックのメダリストブーケは雪の白さに映える鮮やかなグリーンのモノクロマテック、いわば単色の濃淡と植物の持つテクスチャーで楽しむブーケです。早速に花材の紹介です。
画像は毎日JPさんから拝借しております
画像は時事通信社さんから拝借しております。
画像は時事通信社さんから拝借しております。
メダリストブーケの花材(すべてグリーン)
スパイダーマム(輪菊)5輪
ヒペリカム
リリオペ
ハランもしくはバラン(アスピディストラ)
レザーファン
中心のスパイダーマムもヒペリカムも地元のブリティシュ・コロンビアエリアを含むカナダ産のお花との事です。しかしこの寒さですので、中心のスパイダーマム以外はすべて南米コロンビアより輸入されてきます。このブーケを作っている方たちは、様々な理由から社会復帰を目指してのフローリスト職業訓練生たちです。花を通じて心を豊かにし、将来の生きる糧となる仕事ができるように頑張っている方たち22名の作品です。写真で拝見したところ、ブーケの作りは非常にしっかりしていて、観客席へのブーケトスにも耐えられそうです。実際にどれも長持ちする植物ばかり。アスリートの方が家に持って帰れるようにとの思いも込められているそうです。ドラマがありとても素敵ですね。パラリンピック終了まで1800個のブーケを用意する22名の作り手さんたちにも、またまたエールを送りたくなってしまいました。
オリンピックのメダリストブーケにもサイズの規定があります。長さは20-30cm以内、直系25cm以内です。ブーケを持ってのウィニングランもあるかも知れませんので、妥当なサイズだと思います。夏のオリンピックゲームの際はブーケのほかにオリーブの冠が頭に載せられますね。このオリーブ、オリンピック発祥の地ギリシャにゆかりのある植物です。
花の色に関しても、開催国に何かつながる色彩が求められるようです。美しい森と湖があるウィスラー、ブーケのリボンは湖の色のブルーです。
花材においては、杉の枝や今まさに芽を出している柳なども候補に上がりましたが、アレルギーを起こしたり、先のとがった枝は危険との事で回避されたようです。
葉物は寒さに耐えられる事と丈夫で長持ちなものとの事でした。尚、運搬に使うパッケージからブーケを包むスリーブ(ビニールフィルム)についてもエコ。すべてバイオデグレーダブル(biodegradable)-土に戻るものを使っているとの事です。北京オリンピックのメダリストブーケを思いだしてみると、なるほどそれぞれにお国がらが出ているようです。
女性自立のための非営利フラワースクールの June Strandbergさんと、ノース・バンクーバーのフローリストMargitta Schulzのお二人によるデザインです。ますますのご活躍を! もし近い将来東京でオリンピックが開催できたら、メダリストブーケをFDBの卒業生たちとデザインしてみたいですね。その時まで少しでも腕を磨いておく事にいたしましょう。
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Winning free press
Canadian Florist
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インタヴューに答えていた女性、本当に眼が輝いてとても素敵でした!インタビューで先生が植物の名前を紹介していました。いくつ聴き取れますでしょうか。チャレンジしてみるのも面白いですよ。