9月長月 重陽の節句 菊の節句

陰暦の9月は今でいう10月初旬から11月初旬の頃。夜長月、長雨月(ながめつき)秋深まり、秋の長雨から長月という名がついたとの事。菊開月(きくさきづき)、菊月、紅葉月、稲刈月など植物の名が付く呼び方もあります。

9月9日は重陽の節句。生け花の世界にとっては大切な日です。菊の花のみでお生花(長さやなど詳細に決まりがある正式な形)を生け菊酒などを飲みお祝いをするそうです。(もともとはこれも邪気払い長命への思いが込められた宴会だったようですが)。もっとも大きな奇数の重なる日となるため陽が重なる重陽と呼ばれます。以下古流松藤会の師範橋本理真先生よりご寄稿いただきました。

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重陽の菊

重陽の菊
めでたい陽数が重なる九月九日。

古来中国ではこの日、菊の花びらを浸した酒を飲み、長寿を願いました。
『三国志』で名高い文帝は、7歳で即位したとき、15歳の命を予言されましたが、
菊酒によって70歳まで生きたと言われています。

日本に菊がもたらされたのは、奈良時代の終わりから、平安時代の初めごろ。
気品と香気ある菊は、端午の菖蒲と同様に邪気を祓い、また長寿を延ばすと伝えられてきました。

古流では、真に白・流に黄・受に赤の計九輪で重陽を表し、葉の色の青と、花器、花台の黒を合わせて
五色とします。

白菊 ⇒ 真(しん) 真前 外添え
黄色菊 ⇒ 流(ながし) 外添え 埋(うずみ)
赤菊 ⇒ 受(うけ) 埋
赤菊 ⇒ 留(とめ)
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菊は中国から日本へ伝わり、天皇家の紋章として用いられています。菊は長寿と太陽を意味し代々の天皇が継承。身近な所では50円玉、パスポートなどで見られますね。今度はもう少し注意しながら色々な物を見てみようと思います。