イギリスのフラワースクールの事、旅で出会った花たちや、世界のイベントなど、日高ちひろが見つけた日々の雑記帳。

ビクトリーブーケコンテスト Medalist bouquet contest

6th place Medalist bouquet competition in Tokyo 5th place Medalist bouquet competition in Tokyo
8月1日から3日間、東京お台場ヴィーナスフォートでオリンピックの表彰式に用いるビクトリーブーケのデザインコンペが開催されました。この企画は ”夏を爽やかに!スポーツ&フラワーフェスタ”というタイトルで臨海副都心「花と緑」のイベント実行委員会により、2020年東京オリンピック・パラリンピックへの気運の盛り上げ、日本の花き園芸技術による夏花壇の展示や、スポーツの普及・振興を融合させた参加型イベントとの事です。直前になり生徒さんの参加で知らされました。本当に直前エントリーにも関わらず入賞されました。立川伊勢丹 生花店勤務の柳井さんと同僚の方、おめでとうございます。

コンペの審査基準は以下の通り。
 ☆デザインの独創性
 ☆テクニック
 ☆花材の選択
 ☆完成度
1st place Medalist bouquet competition in Tokyo 金賞受賞作品
2020年の真夏にあるオリンピックを想定してこの時期のコンペはよい練習だったと思います。トップで入賞した作品は当然のごとく細部まできちんと気配りができており安定した作品でした。丁寧でよい仕事が高評価だったと思います。

International Lonely Bouquet Day お花のプロモーション

International Lonely Bouquet Day The lonely bouquet by Flower Design of Britain Tokyo
昨年より花に関する世界的な活動があります。目的は花を愛で楽しみましょうという所です。
活動は年に一度決まった日にフローリストやデザイナーあるいは花の生産者さんもしくは庭で花を育てている園芸家などがそれぞれオリジナルの花束を作り、どこかに置いて通りかかった方にお持ち帰りいただくという方法です。ブーケにはメッセージカードを添え、イベントの事や自分の店の事なども書き入れられます。もしブーケを拾い上げてくれる現場に居合わせたらきっと手にした方の笑顔を見る事ができると思います。綺麗と思いしばし足を留め花の魅力にうっとりしたり、ラッキーと思いにやけていたり、目を細めて喜んだり....人の表情は様々。拾った方がその瞬間だけでも幸せを感じてくれる事ができたらプロジェクトは成功です。2014年は6月29日でした。小さなブーケの贈り物で人の笑顔を引き出す事ができるなら、作り手もたいへんハッピーです。2014年は6月29日がこのLonely bouquet dayでした。この活動のホームページではブーケをおいた場所、もしくはピックアップした場所を、自由にピンナップすることができます。頂いた方からのメッセージなども投稿されコミュニケーションの場となりなかなか楽しいです。

たとえ一本の花であっても人の心をなごます事ができると思います。とても素敵な企画ですね。2015年は6月28日です。
The Lonely Bouquet

The lonely bouquet by Flower Design of Britain Tokyo
こんなふうに事務所の前の道路に置いてみました。

ハーブを使った初夏のシュトラウス

Summer bouquet with herbs
6月21日世田谷にて、市場仲卸の前のエリアの定温荷捌き施設の完成のイベントがありました。売りに出す切り花を一定温で保つ品質管理はとても重要な事で、植物も人間も快適です。しかし市場設計の段階でこの仕組みはあるべきだと思いました。

イベント会場ではミュージックライブあり、フードコートあり、オランダのマイスターと日本人のデザイナーのコラボでユリのプロモーションのライブデモなどが催されました。各店舗の前ではワークショッがが開催され、その一つにドイツでマイスター(マスター)を取得なさった橋口氏のクラスに参加してきました。クラスのテーマは「ハーブを使った自然的な花束」。ハーブは優しく爽やかに香り、リラックスもたらせてくれる植物で、梅雨の今時にぴったりな花材だと思います。フローリストとしての面から捉えた花束に関するレジメが用意されていました。クラスの前に目を通し今一度ポイントの再確認。マイスターによる花材や作る時の注意ポイントなどの説明を受け実習。ブーケは水平180度展開、側面は360度どの角度からみても美しく作らなければなりません。一人一人にクリティークの時間を設け順々にアドバイスをなさる姿はマイスターとしての品格があり、素晴らしいオーラを感じました。私へのアドバイスはタイイングポイントが楕円になっているとの事でした。マイスターに手直していただいた時のニュートラルな感覚は大変勉強になりました。普段私がクラスで紹介するのはカッチリとしたブリテッシュスタイルですが、草原をそのまま切り取ってきたようなブーケは家人にも大変好評でした。

FDBも秋にまたヨーロピアンクラスを開催します。ブラッシュアップやトレンドキャッチにお出かけ下さい。
2013年Europe class

花材
Clematis 'White Jewel' 3
Sp Rosa 'Éclair' 3
Hydrangea arborescens 'Annabelle' 3
Alchemilla mollis robster 4
Pelargonium (Scented Geranium) 4
Mentha x piperita L (Peppermint) 5
Rosmarinus officinalis L. (Rosemary) 3

マスタークラス5 ファイナル試験 続編

Bridal bouquet details of the boquuet
Bridal bouquet
無事に合格され帰国されましたので、最後の試験項目だったブライダルブーケの写真をいただきました。
ひとつは形が独創的、施された装飾もどこか中近東の趣で、手も込んでおりディテールのデザインは、アーティステックという言葉がぴったりのブーケです。そしてもう一方はエレガントな逸品。透明感ある作品、こちらも丁寧な仕事ぶりです。見た目が美しいという事は必然的にウエイトもよいバランスという事です。レーシーで真っ白、Aラインでかわずかなトレーンを引くドレスが私の目に浮かんできました。花のイメージからおちついた大人の方にお似合いだと思います。試験の意図する所は、デザイン、技術の正確さともう一つは作品だけでの表現力:ドレスやブーケを持っている花嫁のイメージが浮かんで来る事も大切なクリアポイントでした。忙しい日々の業務とは別に時間を費やしてリサーチをこなし、毎年のレッスンを継続した事の結果だと思います。自分で一から考えどのように構築するかは自ずと身についてきたようです。FDBマスターコースはこれで終了ですが、ここからはご自分の目標への研究・練習をなさるとよいと思います。マスターコースはフラワーデザインの勉強のひとつの過程として今までの経験を忘れずに、向上させ、知識と理解を広げ未来へ繋げていって下さい。そしていつかFDBのマスターのタイトルを取得してよかったと感じる日が来る事を節に望みます。どうぞプライドをもって今以上のよい仕事を続けて下さい。すてきな作品ありがとうございます。心よりおめでとうございます。

マスタークラス5 ファイナル試験

6月上旬よりマスタクラス レベル5がメインスタジオのWeston-super-Mareで行われています。受講者は2名。そしてもう1名マスタークラスの生徒さんが特別クラスにご参加なさっています。この5のレッスンが終了するといよいよマスタークラス最後の試験です。お呼びしているのがイギリスの国家審査員、そしてもう一方は大学の教授の外部2名による審査が行われます。約1.5ヶ月前から試験の内容が渡され、各々考える時間を与えられます。サブジェクトに対し十分にリサーチをし、内容をしっかり理解をした上での作品を審査官に見せていただきたい思いです。ポートフォリオ審査、筆記と実技の4部構成で、シビアに点数がマークされます。

今年のスケジュールは
1.葬儀用のリース 男性20台中盤 直径60㎝以下が望ましい 作成時間:1時間40分
2. ブライダルデザイン アーティスティクなブライダルブーケ、ただし実用的である事 ブーケを持つ人物像、ドレスなどがブーケからクリアに想像できる事 作成時間:2時間

要求項目はさらに細かく分かれており、当然ながら難易度は高く、今までの勉強した引き出しの中を隅々まで点検されているよう。さて筆記は無事パスとの事。残りの実技、最後まで頑張って下さい。

マスタークラス5 ファイナル試験

丸い葉

トサミズキ マンサク科トサミズキ/コリロプシス属
緑美しい季節です。今年のゴールデンウィーク中のお天気は晴れ時々雨、気温はかなり低めで今朝は床暖房を付けてしまったくらいです。
本日は気になっている葉についてです。事務所の近くに小さな緑地があり、桜の花と入れ替わりに木々の若葉が日ごとに成長するのを目にしていました。その中でいつも目に留まる丸い葉があります。単葉で円形、外輪は歯状となり葉脈は葉の元から放射状の強い筋とそれに対して斜めに入り込む筋があり中心線からきっちりと左右対称です。葉は思ったよりも肉厚。それほど濃くない緑色、幼葉には時々うっすらと赤い線が見られます。インパクトの強いパターンゆえに目が留まったのではないでしょうか。春浅い頃は黄色く下に垂れ下がる花がついていました。

それにしても植物の細部の説明は難しいですね。これだけで伝わりましたでしょうか?
英語での表現は Leaf shape is round, dentate margins with dichotomous venation. Leaf colour is medium light green, occasionally touch of red on surface of young foliage. Rich texture, but not too stiff. こんな所でしょうか。マスターファイナル試験直前で葉についてのプロジェクトがあり、その時のノートを広げながら書いています。植物の観察は本当に飽きないですね。今日も午前中が飛んでゆきそうです!

トサミズキの花 マンサク科トサミズキ(コリロプシス)属
トサミズキ 土佐水木 Corylopsis spicata
マンサク科トサミズキ(コリロプシス)属 Hamamelidaceae
ヒマラヤ東部、中国、7-10種に分布、日本では高知県土佐近辺の蛇紋岩地帯のみに自生 季節の花300
spike winter hazel

ヘラボラス オリエンタリス / レンテンローズ

ヘラボラス オリエンタリスの花束

クリスマスローズと言う方も多いのですが、この種は春になり少し暖かくなってきた頃ゆっくりと花穂を上げてきます。イギリスではレンテンローズと呼びちょうど今の季節、復活祭前の40日間のレントの時期((四旬節)に開花します。色のついている部分は萼片、本当の花の部分は中心部に小さく蜜腺として残っています。切り花にするタイミングは黄色い雄蕊がついている頃、カットして雄蕊が落ちてしまってからも萼はそのままの色で残り、長く目を楽しませてくれます。茎はすらりとしていて長く扱いやすいので今回はハンドタイドブーケにしました。一本の茎から約3輪の花がついているためかなりボリュームが出て見栄えもします。このヘラボラス オリエンタリスはオアシスよりも直接花瓶に入れる方が長持ちします。デザイナーたちはグラスチューブなどに花首を入れて飾りますが、手間もかからず保水さえできていれば2週間は楽に持ってくれますので本当にありがたいです。下向きに咲く花ですがとても丈夫で半日陰の庭がお好み。強い耐寒性があり毎年こぼれ種から庭中に芽が出ていました。雰囲気が温室育ちの花とは異なりますので、他の花と合わせる時はちょっと考えて選んでみて下さい。趣のある花、むしろコンテンポラリーにすっきりとしたデザインもよいかもしれません。

Helleborus orientalis ヘレボルス・オリエンタリス/レンテンローズ
キンボウゲ科クリスマスローズ(ヘラボルス)属 Ranunculaceae
ギリシャ トルコ グルジア ウクライナ 

p.s. クリスマスローズとは真冬に咲くヘラボラス ニガー Helleborus niger
ヨーロッパ中部から南部、西アジアにも分布 白い花をつける 12月のクリスマス時期に咲くためこの名がついています。

ヒーリング中 花による癒し効果

花による癒し効果
私事で恐縮ですが、指の関節が曲がるという病気になり、その緩和として時々朝の仕事が終わるとお湯にアロマを垂らして指先のケアをしております。大抵はテーブルの花をしげしげと眺めながらのひと時です。花は癒しと個人的に常々考えておりましたが、国立千葉大学の宮崎良文教授による視覚刺激効果の調査結果により花による癒しは効果的との試験結果が発表されました。検証方法はバラを卓上に置きリラックス時に多くなる副交感神経活動を測定します。花を置いた時には副交感神経活動が花を置かない状態より29%も上昇、そしてストレスを時に反映される交感神経活動は25%も減少されるとの結果でした。明らかにリラックス状態の亢進が見られたとの事です。先生は木材と森林浴の研究の第一人者。森林浴による免疫力の効用などでも長年のご研究を重ねているそうです。自然に触れることによるリラックスは免疫力の回復につながるという自然セラピーをメッセージしていらっしゃる方です。やはり花は癒し、間違ってはいませんでした。花一輪あるだけで心がなごみます。皆さんもぜひご家庭やオフィスに花飾りのお勧めです。病院で花を置く事また開始しませんか?
http://www.mizuho-ir.co.jp/case/research/flower2012.html
参考資料 Paseo Vol.43 Winter

アネモネにご用心

Anemone coronaria 'Wine white'
叔母の為に大きくてぷっくりとしたアネモネを購入しました。つぼみの時でさえ色の含みが美しく間違いなくエレガントに開花すると確信したからです。アネモネの花びらはとても薄く蝶の羽のようにデリケート。ふわふわとしたアルストロメリアをセコンドに優しく優しくブーケに。お贈りした花束はとても喜んでいただき、お礼のお葉書まで頂戴しました。
飛び出したアネモネたち
それから約一週間。我が家にあった同じアネモネたち。せっかくですからと思いそのアネモネと共に様々な春の花で花束にしてありました。そのセンターを飾ったアネモネ、毎日なんとなくブーケから飛び出してくるのがわかるんです。はっと思い出した事があります! アネモネやチューリップはカットフラワーとなっても成長しながら開花し続けます。いやはやそのエネルギーはたくましい物がありますが、ちょっとマズイ事に気が付きました。ブーケのトップのラインが完全に崩れてしまいアネモネだけが突出しているとても不恰好な姿になってしまっていたのです。それはもちろん叔母のブーケにも当てはまります。叔母様ごめんなさい、きっとあなたなら直して下さっているはず。

人生いくつになっても学ぶ事がありそうです。皆さん春のアネモネ、チューリップとラナンは少しだけご用心!

Anemone coronaria 'Wine white'
キンボウゲ科アネモネ属 Ranunculaceae
西アジア~ヨーロッパ東南部、地中海沿岸原産

世界らん展 International Orchid Festival 2014 フラワーデザインコンペ編 Part2 ブーケ

世界らん展 ブーケ
世界らん展 ブーケ 世界らん展 ブーケ 世界らん展 ブーケ
ブーケのカテゴリーではデコラティブで華やかな作品が並びます。デザイナーコードやビーズなどが贅沢に使われ、豪華にデコレーションが施されていました。和紙を重ねたり、手鞠のきらびやかな絹糸の装飾も日本ならではのアイテムで楽しく拝見しています。時折作品を見ながらふと感じる事があります。重たいブーケは長い間持つことは難しいですね。オーバーサイズも苦しく感じます。コンペではありますがブーケは持って歩ける事が必須項目。どうも自分自身がどこかにバランスを求めているようです。一方惜しかった作品もあります。ビーズのみのベースにランの花がリズミカルに配置されていました。シンプルで美しいこのブーケ、私は大変気に入った一点でした。しかしながらハンドルが目をとらえてしまいました。グリーンのドレスに合わせる設定だったのかと色々と思いを巡らせましたが、やはり使われている資材があまりにもこのブーケのイメージから外れていました。

話変わりますが、ソチのオリンピックメダリストブーケに使われている花はマム、紫色はチースかな?ロシアは著名なフラワーデザイナーが多数いる国なのですが無造作に束ねられたブーケを見ると非常に残念に思えました。東京の時はぜひ華やかに!

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