9月になると南瓜や黒猫、コウモリやクモの巣、お化けなどの飾りがあちらこちらで見られるようになりました。日本でもすっかり定着した秋のイベント。ホームパーティーをするのにはとても過ごしやすい季節ですね。玄関先やテーブルなどにハロウィンのアレンジメントでお客様をお迎えしましょう。
ハロウィンの色についてはオレンジと黒が鉄板。この時点でテーマがはっきりしてきます。クールに白と黒の組み合わせや、ハロウィンカラーにライムグリーンを入れればポップに明るく仕上がります。また赤の濃淡で幅を広げたり紫を加え怪しげな雰囲気にしてもよいですね。市販されているオーナメントを使うのも楽しいです。折角の秋ですから実物もぜひ加えてください。 さて、ハロウィンアレンジメントにふさわしいお花です。
オレンジの花
ダリア バラ マム ガーベラ カーネーション ユリ リューコスペルマム ヒペリカム セロシア クロコスミア シンピジューム ジニア ヘリアンサス(ひまわり)など
ダリア ポンポン咲き オレンジ
リューコスペルマム
ヘリアンサス 'サンリッチ ライチ'
シンピジューム 'コカ・コーラ'
9月に入りイギリスのマーケットは秋の花のプロモーションが始まっています。今月のピックアップはアルストロメリア。日本でも20年以上前に大きなトレンドとなりその後も定着し、昨今の花屋で置いていないところはない位です。一本の茎の先端には5個ほどの花が散形状につき、色やパターンのバリエーションも増えフラワーアレンジメントにはとても使いやすい花です。今季の流行りは白系との事。アルストロメリアは10日から季節によっては3週間も楽しめます。家庭で飾るには相応しいお花だと思います。
管理上のポイントです。エチレンガスに弱いため果物とは別に管理。直射日光や風も避ける。花瓶は綺麗に洗い、ステムもその都度カットすればリフレッシュして水もよく吸い上げます。尚、茎を切る時は斜めに!フラットに切ってしまうと花瓶の底にぴったりと着いてしまい水が吸えなくなってしまいます。
アルストロメリアという名前はスェーデンのボタニスト カール・フォン・リンネCarl Linnaeusが、1753年に生徒の一人であるバロン・クラ・アルストロメールBaron Clas Alstroemerより譲り受けた種から出た植物であったため、その生徒の名前を植物に命名したとの事です。春先から初夏まで日本の庭先でも栽培可能。沢山花をつけてくれます。
アルストロメリア
ユリ (アルストロメリア) 科 アルストロメリア属
南米 ブラジル ペルー チリにまたがるアンデス山脈の冷涼地
Alstroemeria
Alstroemeriaceae / Liliaceae
Lily of the Incas, Peruvian, Inca lily, Parrot lily
オレンジにピンク、どちらもバリバリ主張できる色。実は苦手で数年前まではなかなか一緒に使えないコンビネーションでした。今月は夏のピンクを残しながら秋のオレンジをミックスしたアレンジメントを試みました。材料は香のするオレンジのバラ 'キューバ・リブレ'、小さな青りんご、スプレーマム 'ジェニーオレンジ'、オレンジ色の唐辛子、リンドウ '赤竜(コウリュウ)'、グリーンはシャガそして器はブラック。苦手な色のコンビネーションもチャレンジしてみれば案外すんなり行くこともあります。
秋が深まればアップルをミニかぼちゃに、またオレンジの唐辛子もまっ黒な物などに変更すればハロウィーン仕様になります。オレンジとピンク、夏の名残と秋の始まりを取り入れる事ができたような気がします。余談ですが今回のミニアップルは生を使用したためワックスでコーティングをしてあります。花に影響するエチレンガスをブロックスするためです。
---秋のデザインクラス、参加者募集中です-------------------
FDBヨーロッパクラス 2014年
今に始まったものではないのですが絵画と花の作品を一同に並べたコーナーがありました。なかなかユニークで結構人気の高かったエリアです。絵画と花、トリックが判れば誰でも簡単に楽しむことができます。お店に飾るのも話題性があり楽しと思います。絵画と花のアレンジメントはFDBのカラーコンセプト フラワー&アートのクラスで学べます。ショートクラスですのでリクエストをいただければ日程の調整が可能です。
ロンドンクラス終了後はオランダのフラワーショーへ出かけるのが毎年のお決まり帰国ルートとなってしまいました。11月初旬はまだそれほど寒くもなく秋に染まるヨーロッパは美しくどことなく魅かれるものがあります。それに何と言っても3か所で同時開催のフラワーショーは見逃せません!
さてアールスメアのマーケットでもシルバーとグレーのアイテムが圧巻。昨年まで見られたパープルはすっかり下火となり、白 → グレー → 黒のグレースケールでのデザインが目をとらえました。街を歩けばインテリアショップのディスプレーまでもがグレー。ふと気がつくとアムステルダムの中心街にあるブティクまでもがブラック&ホワイトのウィンドウ!そして思わず手にしたブラウスはやはりグレー(笑)すべてロンドンから繋がり、なんとなく腑に落ちたという感じです。
もちろんフラワーショーの会場では、お花の色がとてもカラフルに栄えていましたよ!来年はFDBの仲間とトレンドウォッチなどご一緒にいかがでしょうか?
イースターとはイエス・キリストが金曜日に十字架に架けられ、3日後の日曜日に復活した日として祝う日です。キリスト教徒にとっては一番大切な記念日となります。一般的には春の訪れを祝う日として各国さまざまなイベントが開催されます。詳細はFDBのトピックス イースターのページにアップしておきました。
イースターの卵 Easter Eggs
新しい生命の象徴として、キリストの復活と卵から生まれるひなのイメージを人類の喜びとして重ねたものです。そのため昔からゆで卵をイースターの贈り物として子供たちに配っていました。約100年位前から卵の形をした甘いお菓子が用意されるようになりました。昔は木や貴石などの彫り物だったそうですが今は卵の形をしたチョコレートが一般的です。一方、固ゆで卵を用意し、子供たちに好きに塗らせる所もあります。アメリカでは卵を庭に隠し子供たちによる卵ハンティングや芝生の上をスプーンなど使っての卵ころがしのゲームもあります。米国ホワイトハウスでのエッグローリングゲーム、イギリス北部のhop-eggと呼ばれる卵をまたぎながら優雅に踊るゲームもあるようです。
卵に色をつけた理由は、戒律を守る東方教会の人々が卵を赤く染めキリストの流した血を思い出そうとする習慣から来たのかもしれません。染色は春に咲く沢山の花を使ったそうです。卵はどこの国でもイースターを象徴するものとして定着しています。
イースターバニー Easter Bunny
野兎は昔から春にちなむ動物として親しまれてきました。野兎は春に活動を開始し、自然界もまた伊吹の季節を迎えます。野兎はアングロサクソンの春の神 ’Eostre’と 考えられていました。うさぎは多産。子孫繁栄とも捉えられていたのでしょう。
イースターバニーが卵を抱えてやってくるというお話はアメリカへ移民したドイツ人によるものです。その習慣はよい子には色のついた卵が届けられるというものでした。子供たちは帽子などで卵を入れてもらうネットを作ったそうです。なんだかクリスマスの靴下のようですね。
色の意味や色から連想される事を考えた事ありますか?私のクラスでは時々生徒さんと一緒に考える事があります。
ある日紫をテーマに紫ばかりの花をそろえた事があります。いたる所に紫のグラデーション当然デスクの周りにも。ところがこの紫がどうも私の心をかき乱してしまったのです。落ち着きがなくなり集中が途切れてしまったのです。こんなに落ち着かない経験は初めてです。対策として、反対色の黄色を前列に並べその場をしのぎましたが、色が人の心に大きく影響を与える事はこの時にはっきりと実証されました。
色の認識や解釈ははどの国でもだいたい同じです。
赤:太陽 情熱 炎 エネルギー 愛 世界統一的な(worldly) 女の子
青:海 空 夜 静けさ 信頼 沈静 ミステリアス ロマンティク 新鮮 男の子
黄:太陽 暖か 光点 放射 軽さ 嫉妬 邪 新鮮
橙:夕日 エネルギー 豊富 強さ ハーモニー 活発
緑:森 平和 調和 自然 惑 策謀 生命力 安心
紫:知性 洒落 冷静 富 贅沢 寂しさ 詩情 ロマンティク 墜落
では白と黒はどうなんでしょう?
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FDBヨーロッパスクール ロンドン コンテンポラリーフラワーデザインクラス
London Extravaganza 09 Contemporary floral design class
2009年10月8日(木曜日)-11日(日曜日)